音波でいいの?本当に磨ける電動歯ブラシは回転振動のブラウンだ!

ソニッケアー、ドルツ、オーラルB、、、電動歯ブラシにも色々ありますが、本当にシッカリ歯垢を除去してくれるのは、どれでしょうか?

今回は、歯学博士の筆者が、世界最新の研究から「本当に歯垢と歯肉炎が減る」電動歯ブラシをご紹介します。

電動 vs 手動、どっちがいい?

電動歯ブラシvs手用歯ブラシ

世界中の医師から信頼される診療のガイドに、コクラン・ライブラリーがあります。

このコクラン、電動歯ブラシと手動歯ブラシの「歯垢除去力」を比較した研究を世界中から集め、子供から大人まで約5,000人ものデータを分析した結果、「電動歯ブラシは、手動歯ブラシより、歯垢と歯肉炎を減らす」(Yaacob, 2014)と結論づけています。

音波 vs 回転、どっちがいい?

先ほどのコクランでは、音波タイプや回転タイプなど、7タイプの電動歯ブラシが調査されていますもちろん、ソニッケアーや、オーラルB 含まれています。

その中で、一貫して、手動歯ブラシより歯垢と歯肉炎の減少に有効だったのは、なんと、回転振動タイプの電動歯ブラシだけ、だったんです。

販売台数No.1が、電動歯ブラシの本質なのか?

ブラウン vs ソニッケアー

(写真:M Klukowska, ‎2014)

回転振動タイプの電動歯ブラシといえば、ブラウン・オーラルBです。オーラルBのサイトには、「世界の歯科医師使用率No.1」、「ソニッケアーの最上位モデルよりも優れています」とあります。

そんな中、日本では、ドルツや、ソニッケアーなどの、音波タイプの電動歯ブラシの市場シェアが高く、ドルツのサイトには、「6年連続 販売台数No.1」、「日本歯科医師会推薦」、ソニッケアーのサイトには、8年連続「日本の歯科医使用率No.1」、とあります。

日本は、こんな状況で良いのでしょうか?

オーラルB vs ソニッケアー

回転振動タイプのブラウン・オーラルBと、音波タイプのフィリップス・ソニッケアーの歯垢除去力を、直接比較した論文を、世界最大級の医学データベース「PubMed」で調べてみると(PubMedに載らないような論文はさておき)、2012~2016年の5年間で、7つの論文がヒットします。

すると、なんと、その7つの論文すべてが、「回転振動タイプのブラウン・オーラルBは、音波タイプのフィリップス・ソニッケアーより、歯垢除去力が高い」という結論を出しているんです!明解!

面白いことに、オーラルBの中位機種、PRO1000(現行のPRO2000と同レベル)でも、ソニッケアーの最上位機種、ダイヤモンドクリーンより、歯垢と歯肉炎を低下させたという報告があることです(Ccahuana-Vasquez, 2015)。

ちなみに、ドルツは、Pubmedに論文すらなく、歯垢除去力をまともに論ずる根拠がありません。

ブラウン・オーラルB 最強説

もう少しだけ。実は、少し古い2010年のコクランからの報告で、タイプ別の電動歯ブラシの歯垢除去力を比較したものがあり、以下のような結論が出ています。

「回転振動タイプの電動歯ブラシは、振動タイプの電動歯ブラシより、歯垢と歯肉炎を減少するといういくつかの科学的根拠がある。ただし、その差は小さく、臨床的意義は不明だ」

さすが、コクラン、慎重な見解です。とはいえ、ここまで調べれば、2016年現在、「回転振動タイプのブラウン・オーラルBは、歯ブラシの中で最も、歯垢除去力が高い」と言っていいでしょう!

実感!オーラルB、 いいね!

オーラルBは、実際に使ってみると、気がつく良さがあります。

それは、音波タイプの電動歯ブラシに比べて、唾液の飛び散りが少ないことです。

唾液が飛び散りにくいので、1)市販の歯磨き粉をたっぷり使える、2)リビングで仰向けの子供でも、仕上げみがきがラクにできる、など使いやすさがグッと増えるんです!

仕上げ磨き

そして、実は、フッ化物配合の歯磨き粉(フッ素ハミガキ)をたっぷり使って歯を磨くことは、ブラッシングそのものより、虫歯予防に確かな効果があるんです!

オーラルBの「いいね!」

  1. 何よりも歯垢除去力が高い!
  2. 誰でも使いやすい!(3歳から)
  3. たった2分でピカピカ!
  4. 唾液の飛び散りが少ない!
  5. 虫歯予防に、フッ素ハミガキがたっぷり使える!
  6. 子供の仕上げみがきが、とてもラク!

回転振動タイプのラインナップ

まず実用面の機能にしぼって、回転振動タイプのオーラルBのラインナップを比較し、これをもとに筆者のおすすめオーラルBをご紹介します 

ジーニアス9000

  1. 回転振動数:★★★
  2. 歯肉を痛めない機能:★★★★★
  3. バッテリー:★★★
  4. スマホと連携

ブラウンの中で最高の回転振動数です(毎分約上下48,000回・左右反転10,500回)。ただし、回転振動数がより高いことが、より良いことなのかは不明です。

歯肉を痛めないように、押しつけ防止機能*(下記参照)として、①押し付け防止センサー、②加圧コントローラー、③加圧ストッパーを備えており、ブラッシングモードとして、④やわらかクリーン、⑤歯ぐきケア、などがあり、最大限に配慮されています。

オーラルBの中でもっともバッテリーの性能が良く、12hの充電で、48分可動します。

さまざまブラッシングモードあり、スマホと連携し「磨いた場所をトラックできる」など、付加機能も多いです。

注)押しつけ防止機能*

(図:ブラウンHPより)

プラチナ7000

  1. 回転振動数:★★☆
  2. 歯肉を痛めない機能:★★★★★
  3. バッテリー:★★☆
  4. スマホと連携

オーラルBの標準的な回転数で、毎分約上下40,000回・左右反転8,800回振動します。歯肉への優しさを考慮した押しつけ防止機能*、ブラッシングモードは、最上位機種ジーニアス9000に劣りません。

バッテリーは、充電24時間で、40分可動し、4人家族でも、みんなで普通に使えます。

スマホと連携しますが、付加機能を求めるなら、ジーニアス9000には劣ります。

PRO4000

  1. 回転振動数:★★☆
  2. 歯肉を痛めない機能:★★★★★
  3. バッテリー:★★☆

オーラルBの標準的な回転数で、毎分約上下40,000回・左右反転8,800回振動します。歯肉への優しさを考慮した押しつけ防止機能*、ブラッシングモードは、最上位機種ジーニアス9000に劣りません。

バッテリーは、充電24時間で、40分可動し、4人家族でも、みんなで普通に使えます。

シッカリ磨くには、必要十分な機能を備えています。

PRO3000

  1. 回転振動数:★★☆
  2. 歯肉を痛めない機能:★★★★
  3. バッテリー:★☆☆

オーラルBの標準的な回転数で、毎分約上下40,000回・左右反転8,800回振動します。押しつけ防止機能*の一つである加圧コントローラ機能がないので、歯肉への優しさは上位機種に劣りそうです。

バッテリーは、22時間の充電で、28分可動で、家族みんなで使うと、充電忘れにはやや注意が必要かもしれません。

ズバリ、価格面も含めると、PRO3000の立ち位置は曖昧です。

PRO2000

  1. 回転振動数:★★☆
  2. 歯肉を痛めない機能:★★★
  3. バッテリー:★☆☆

オーラルBの標準的な回転数で、毎分約上下40,000回・左右反転8,800回振動します。押しつけ防止機能*の一つである加圧コントローラ機能がなく、ブラッシングモードには、やわらかクリーンモードがないので、歯肉への優しさの配慮は、上位機種に劣ります。

バッテリーは、22時間の充電で、28分可動で、家族みんなで使うと、充電忘れにはやや注意が必要かもしれません。

このPRO2000の旧モデルPRO1000でも、ソニッケアーの最上位機種であるダイヤモンドクリーンより、歯垢と歯肉炎を低下させたという報告があります(Ccahuana-Vasquez, 2015)。

PRO500

  1. 回転振動数:★☆☆
  2. 歯肉を痛めない機能:★★☆☆
  3. バッテリー:★☆☆

上下の振動数が、上位機種の半分と低く、毎分約上下20,000回、左右反転は上位機種と同じく8,800回振動します。ただし、半分の振動だから、シッカリ磨けないのかは不明です。

押しつけ防止機能*の一つである加圧コントローラー機能がなく、ブラッシングモードに、やわらかクリーンモード、歯ぐきケアモードがないので、歯肉への配慮は、上位機種より劣りそうです。

バッテリーは、22時間の充電で、28分可動で、家族みんなで使うと、充電忘れにはやや注意が必要かもしれません。

ただ、価格は抑えられており、割り切ってしまえば、良い選択かもしれません。

オーラルBおすすめトップ2

大人だけが使うなら、PRO2000

大人だけが使うなら、回転振動数のスペックが良く、価格が抑えられた、「シンプルにシッカリみがけるPRO2000」は、最高に良い選択の一つです!

価格が抑えられたPRO2000の旧モデルPRO1000でも、ソニッケアーの最上位機種であるダイヤモンドクリーンより、歯垢と歯肉炎を低下させたという報告があります(Ccahuana-Vasquez, 2015)!

子供の仕上げみがきにも使うなら、PRO4000

子供の仕上げみがきにも使うなら、回転振動数のスペックが良く、歯肉にも優しい機能が十分で、「バランスの良いPRO4000」が良い選択の一つです!

替えブラシブラシのコスト

11回、夜寝る前だけ使ったとして、どんなに長くとも6か月も使うと、ブラシがいたんで、歯垢除去力が下がってきます。

少なくとも半年に1回は、替えブラシが必要になるので、替えブラシのランニングコストとして、最低でも年間1,5002,000円はかかりそうです。

 メーカー側は、ブラシ交換時期には、「毛先が白くなってお知らせ」とあります。12回の使用で3ヶ月程度を想定しているようです。

でも、手動歯ブラシより、歯垢と歯肉炎が減り、時間と労力も減ることを考えれば、決して高くはないのではないでしょうか?

小さい子供にやわらかめブラシ

子供の仕上げみがき用などで、歯と歯ぐきを痛めないように最大限に配慮するなら、毛先のやわらかい替えブラシを使うと良いでしょう。

電動歯ブラシの副作用は?

前述のコクラン(Yaacob, 2014)には、電動歯ブラシの副作用は、ほとんど報告がなく、あったとしても、限局的で、一時的なものだったと、まとめています。

市販の歯磨き粉を使っての話です。

筆者は、市販のフッ素ハミガキを2cmくらいタップリ使って、オーラルB PRO4000を使い続けること4年、何ら明らかな副作用はありません。

2人の息子にも、電動歯ブラシとフッ素ハミガキを使って仕上げ磨きをしていますが、たった2分で、ツルツルのピカピカです!

参考文献:

  • Yaacob, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2014 Jun 17;6
  • Ccahuana-Vasquez, et al. J Clin Dent. 2015;26(3):80-5.
  • Klukowska, et al. J Clin Dent. 2014;25(2):26-31.
  • Klukowska, et al. J Clin Dent. 2014;25(2):6-12.
  • Grender, et al. Am J Dent. 2013 Apr;26(2):68-74. review.
  • Klukowska, et al. Am J Dent. 2012 Sep;25 Spec No A(A):27A-32A.
  • Goyal, et al. Am J Dent. 2012 Sep;25 Spec No A(A):21A-26A.
  • Klukowska et al. Am J Dent. 2012 Oct;25(5):287-92.

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歯太郎

歯太郎

歯科医師、歯学博士(骨分野)、口腔外科認定医、インフェクションコントロールドクター、ブロガー、そして二児の父。